気持ちを高めたいときに
身に着ける一本
アクセサリーはほぼ身につけない自分が、唯一、好きで選ぶもの — それが城田優さんにとっての時計。7年前、単独初主演のミュージカル『ファントム』を完遂した記念に手に入れたのは、フランク ミュラーのコンキスタドール コルテス グランプリ。日本とスペインにルーツを持つその身にふさわしい一本だ。
「時計はそのときの気分やファッションに合わせて選びますが、コンキスタドールはやっぱり気持ちを高めたい、格好をつけたいときにつけることが多いかな。このヴァンガードも素敵。夏のリゾートが似合いそうですね」
挑戦し続けることで
道を切り拓いた20代
華麗な容姿と長身。観客を一目で異世界へ誘う存在感と豊かな表現力で数々の舞台の難役をものにしてきたが、少年時代は「自信がなくマイナス思考、コンプレックスの塊だった」と城田さん。規格外であることに、人知れず苦悩した。
「学園もののドラマのオーディションに行くと、『君のような人は現実にはいない』と言われる。でも僕は存在している。自分の顔や体がずっと憎かったし、傷つく経験もしたけれど、反面『絶対にやってやる!』と奮い立つ気持ちにもなれた。挑戦すれば道を切り開けるんだということが、20代になってやっとわかってきたんです」
前例がなければ、自分でつくればいい。近年は舞台の演出やプロデュースも積極的に手がけている。同世代の俳優、山崎育三郎さん、尾上松也さんと結成したユニット「IMY(アイマイ)」では、ミュージカル、歌舞伎などそれぞれの世界で磨いた技術を結集し、新しいエンタテインメントを創造するのが目標だ。
いつだって
自分の選択を信じたい
「既成の型やジャンルにとらわれることなく、圧倒的な面白さを追求し続けるのが課題。いつか日本から世界の観客に発信できる作品を生み出したいですね」
人種、国境などさまざまなボーダーを超えたグローバルな世界で試されるのは、個性とアイデア、それを具現化する力のみ。夢のフィールドを拡大するその腕にこそ、“革新”の名を持つ時計が輝く。
「人生は一度きり、が僕のモットー。だから、納得できる道をとことん突き詰めたい。いつだって自分の選択は正しいんだと信じるのが大事だと思っています」