トゥールビヨンを時計の主役に据えた「ラウンド グランド セントラル トゥールビヨン」。まず目を引くのは、新しいラウンド型ケースの中央に据えられた、ケージ径17.7mmの堂々としたトゥールビヨンです。時刻表示は、外周から突き出た時針と分針によって示されますが、針を支える中心部分は見えません。この神秘的な表示機構は、針を支える円形のパーツをセラミックボールベアリングで支え、回転させるという革新的なシステムです。両方向に巻き上げが可能なマイクロローターを搭載し、パワーリザーブはシングルバレルながら約3日半=約84時間の長さを誇ります。この高精度を叶えるのは、パーツ1点の精度を極限まで追求し、開発から設計・製造まですべての工程を行えるマニュファクチュール体制です。18K製のタイミングスクリューで調整されるフリースプラング方式と、ブレゲひげゼンマイは自社製です。特筆すべきは、脱進機の部品が従来の切削方法ではなく、エレクトロフォーミングという素材を積み重ねて製造されている点で、これにより従来の10倍もの精度で加工が可能となっています。
洗練されたスリーピース構造 –ケースデザイン
「ラウンド グランド セントラル トゥールビヨン」のケースは、クラシカルなスリーピース構造(ミドルケース、ベゼル、裏蓋)に加え、インナーベゼルを備えた独創的なデザインが特徴です。ミドルケースにはラグ足が滑らかに融合し、腕に優しくフィットするエルゴノミックなフォルムを実現。サイドから眺めると、ケース全体が流れるような曲線を描き、ボリューム感がありながらも洗練されたエレガンスを感じさせます。
特に注目すべきは、ケースとムーブメントが隙間なく設計されている点です。この精密な構造により、視覚的な一体感が生まれ、ダイナミックなフォルムでありながらも均整の取れた印象を与えます。さらに、インナーベゼルの存在が時計の奥行きを強調し、まるでサファイアクリスタルと一体化しているかのような錯覚を生み出します。このデザインは、クラシックなステップベゼルの趣を持ちながらも、よりモダンでミステリアスな立体感を演出しています。
また、サファイアガラスの優れた透明度が、インナーベゼルと相まってベゼル自体が浮かび上がっているように見せる効果を生み出しています。一見シンプルなラウンドケースながら、その内部には極めて高度な技術とデザインセンスが凝縮されています。「ラウンド グランド セントラル トゥールビヨン」のケースは、時計の美学を決定づける重要な要素として存在しています。
文字盤には、特に目を引く意匠が施されています。“Clou de Paris” (クルー・ド・パリ)とよばれる伝統的なギョウシエパターンにアレンジを加え、トゥールビヨンを中心に放射状に大きく広がり、さらにねじれを表現したことで、まるで常に回転しているかのようなエネルギーの躍動感を与えています。また、鏡面仕上げが施されたアプライドインデックスを手作業で植字し、さらなる立体感を演出しています。
PRODUCT NO.
R46TCTR 5N5N
SPEC
自動巻き
トゥールビヨン
日常生活防水
CASE MATERIAL
18Kピンクゴールド
CASE SIZE
PRICE
¥25,080,000-(税込)