Master Lighter Franck Muller & ST Dupont
マスター ライター フランク ミュラー & エス・テー・デュポン
~炎に、時を与える世界初のオブジェ~
炎と時の芸術品
フランク ミュラーとエス・テー・デュポンは、芸術と革新という共通の情熱によって結ばれ、初のコラボレーションとなるマスター ライターを発表しました。
PHILOSOPHY
ライターという道具に、これほどの品格を与え続けてきたブランドが、他にあるでしょうか。エス・テー・デュポンは、“炎を起こす”という原初的で本能的な行為に、美意識と創意を注ぎ込み、シンプルでありながら驚くほど完成された構造を築き上げてきました。
それは、単に火がつくだけの仕組みではありません。無駄を削ぎ落とした静謐な設計の中に、手にした瞬間に伝わる精度と美しい所作が宿り、まるでひとつの「炎の道具」が、掌の中で静かに命を得るような感覚をもたらします。
フランク ミュラーがそこに共鳴しなかったはずがありません。時計づくりの本質もまた、華やかさや複雑さにあるのではなく、「いかに機能し、何を語るか」という思考の洗練にあります。時を哲学する時計ブランドとして、「火を灯す」という芸術行為に挑むことは、自然な流れだったのです。
「炎と時、ふたつの感性をひとつにできたなら」――そんな一言が、すべての始まりでした。
革新的なコンセプト〈ダブルフェイス〉。それは、ただの技術的な融合ではなく、火と時、それぞれの哲学を尊重しながら、ひとつの美として成立させるための挑戦でもあります。
STORY
2年前の初夏の夕暮れ、パリの邸宅の庭から物語は始まりました。葉巻と熟成ラムを片手にリラックスした集まりで、エス・テー・デュポンと、フランク ミュラーは出会い、意気投合。そこで両ブランドの卓越した専門技術を組み合わせて、世界初の特別な作品を生み出そうというアイディアが浮かび上がったのです。後日この大胆なプロジェクトについてさまざまなアイディアが湧き上がり、「両面に命を吹き込む」という革新的なコンセプトが誕生しました。かくしてマスター ライターの開発は始まりました。
デザインはフランク ミュラー ウォッチランドで主導し、機構はそのR&D工房でスケルトンムーブメントの進化という方向性で検討されました。目指したのは、ムーブメント全体を再設計し、片面はフランク ミュラーらしい時分表示のダイアル、もう片面にはスケルトン構造に秒針を備えたダブルフェイスへと変貌させることでした。
技術的課題になったのは、搭載するムーブメントに対し、時・分の時刻表示が反対側にあるという点です。そこで、本体の中央にあるライターのガス容器(リザ―バー)を貫通させるため、前例のない非常に長い駆動軸(ドライブシャフト)を新たに開発しました。さらに、ライターの点火機構と15バールの圧力下にある内部ガスとの間の素材壁には断熱材の機能に加え、振動と熱の両方に対する遮断構造を設計しました。これにより、時計は15バールの圧力がかかる壁と直接接触せず、ライターの開閉や着火時の動作などの振動にも影響されません。もちろんライターの機能はエス・テー・デュポン社のラボ基準で検証・認定されています。
こうして誕生したマスター ライターは、文字盤には独自のビザン数字をランダムに入れたサンバーストギョウシェにエナメル仕上げを施し、時分針を備えます。その裏面は新開発の手巻き式スケルトンムーブメントを配し、オープンワークで仕上げた中央に秒針とその下に5日巻きのパワーリザーブインジケーターを設けます。そしてエス・テー・デュポンを象徴するダイヤモンドヘッド装飾を施したケースのサイドには、フランク ミュラーのロゴを象ったリュウズを埋め込み、日付調整のほか、ゼンマイの巻き上げには専用のスティックワインダーを用います。
マスター ライターは、自社一貫製造の複雑機構の時計ムーブメントを、葉巻愛好家が理想的な点火を楽しめるように設計されたエス・テー・デュポンの特許技術であるダブルフレーム構造に組み込んだ初のライターです。ポケットウォッチやトラベルクロックのようにさまざまな用途に応えるとともに、ダブルフェイスは、フランク ミュラーとエス・テー・デュポンの絆であり、時計とライターというダンディズムを象徴するアイテム同士の高い親和性を伝えます。そこで刻まれるのは、豊かで洗練された唯一無二の時なのです。
PRODUCT NO.
MLSCDFSQT PA.COL
SPEC
手巻き
非防水
CASE MATERIAL
真鍮(パラジウムコーティング)
CASE SIZE
PRICE
¥11,550,000-(税込)