INTERVIEW WITH NICHOLAS RUDAZ
FRANCK MULLER WATCHLAND CEO
FRANCK MULLER

INTERVIEW WITH NICHOLAS RUDAZ

INTERVIEW WITH NICHOLAS RUDAZ

スイス ジュネーブの郊外に位置する
フランク ミュラーの聖地、ウォッチランド。

フランク ミュラー ウォッチランド グループ最高経営責任者であるニコラ ルダース氏に、
今後のウォッチランドや新作の展望、腕時計の存在について語っていただきました。

ウォッチランドの未来について、今後の展望はどのようなものですか?

ウォッチランドは歴史に裏打ちされた城館で、約4年前に地下で2つのウィングをつなげました。今後の計画では、ウォッチランドにお客様を迎える場所として更に拡張し、常時腕時計のエキシビションも行います。また、ウォッチランドに隣接した城館“グランドマラニー”の改装も予定されており、1階にはウォッチコレクションの常時展示スペース、2階にはオフィスが入る予定です。ウォッチランドは美しい腕時計を製造するだけでなく、その腕時計の発表をするための場所でもあります。

ウォッチランドの他社との比較での強みは何ですか?

ウォッチランドの強みは、全ての工程を自社内で行い、腕時計の製造とエキシビションの両方が同じ場所にあることです。この統合されたプロセスにより、職人達の連携も迅速に行われ、お互いの情熱を語り合う環境が整っています。また、働く環境も美しく整備されており、クリエイティビティを広げるのに適しています。

新しいCXコレクションについて、今後の展望はどのようなものでしょうか?

CXコレクションは昨年誕生し、今年は30mmと33mmの新しいサイズが追加されました。特に女性向けモデルに焦点を当て、カラーバリエーションを増やし、ダイヤモンドセッティングが施された時計を提供しています。男性向けにはクロノグラフも発表しました。将来的にはクレイジーアワーズの搭載やセントラルトゥールビヨンの開発など、CXコレクションの進化を続ける予定です。

小さいケースサイズの時計を今後製造する予定はありますか?

フランクミュラーの腕時計には様々なサイズバリエーションを用意しております。新しいコレクションでも30mmと33mmの小さいサイズの腕時計を発表しています。

完全自社一貫制作のムーブメントを今後発展させる予定はありますか?

フランク ミュラーは常に新しいムーブメントの開発に取り組んでおり、最近はスリムモデルを発表しました。この時計にはスケルトンムーブメントが搭載されており、すべてが自社で製造されています。フランク ミュラーは常に革新性、複雑性を追求しています。

日本のマーケットについてどのような印象を持っていますか?

日本のマーケットは非常に重要であり、長い歴史があります。日本のお客様は腕時計について非常に詳しく、我々はその市場に合った腕時計を提供したいと考えています。

ニコラ氏にとって腕時計はどのような存在ですか?

腕時計は私にとって非常に重要な存在です。腕時計は男性が身につけられる宝飾品の一つであり、エレガントさ、遊び心、社会的なステータスを表現します。また、腕時計には多くのエモーショナルなストーリーの要素があります。フランクミュラーの腕時計は、天才的で複雑な腕時計が代表的ですが、そのエモーショナルな魅力や遊び心、エレガンスを兼ね備えていると思います。

色々な腕時計を所有していると思いますが、どの腕時計を身に着けますか。また決める際、どのような基準を持っていますか?

特にクレイジーアワーズが好きで、その面白さや遊び心に魅了されています。クレイジーアワーズを身につけると、時々他の人から「時計が現地時間になっていない」と指摘されますが、実際に針がジャンピングして時間を示す機能を見せるとみんなが驚きます。クレイジーアワーズは20周年を迎え、その不思議さが人気の理由だと思います。

最後に

今年は十二支の中で卯年です。卯年は他の干支に比べて評価が低いように感じられるかもしれません。例えば、辰年は様々な出来事が動き出す年と言われていますが、卯年についてはそうした話を聞いたことがありませんでした。そこで、FR2とのコラボレーションです。FR2のブランドロゴには二匹のウサギが描かれており、これを活かして、ストリートかつ若々しい要素と卯年を組み合わせました。このコラボレーションにより、十二支の象徴を表現しながら、若い世代にアプローチしようとしています。既に反響が非常に良く、日本市場にも納品予定です。私たちは、新しいコンセプトと新しいプレゼンテーション方法を提供していると考えています。

私たちは、若い世代がFR2を通じて、高級機械式腕時計フランクミュラーの腕時計を購入するきっかけになることを期待しています。

NICHOLAS RUDAZ

ニコラ ルダース

フランク ミュラー ウォッチランド CEO

1970年9月22日にスイスのローザンヌで誕生。スイス人とイギリス人の両親を持つ。ウエスト ロンドン大学でホテル経営学の4年制課程を修了し、優秀な成績で同学を卒業。

ラグジュアリー分野に強い関心を抱き続け、大学卒業後ロンドンの一流ホテル「フォー シーズンズ パーク レーン」で勤務。1999年にスイスのル リシュモン、デ ベルグといった名だたるホテルで勤め、2003年のラ レゼルブ ホテルの立ち上げにおいては重要な役割を果たす。

2007年フランク ミュラー ウォッチランド グループの最高執行責任者就任を機にスイスの高級腕時計ビジネスに参入。その後、2021年には最高経営責任者に就任。

フランク ミュラーを筆頭にヴァルタン シルマケスと共に自社のブランドビジネスに関わるほか、ブランドのスポークスパーソンとして様々な広報活動を取りまとめる役割も担う。