SPLIT SECONDS CHRONOGRAPH
スプリット セコンド クロノグラフ
2本の針で役割の違う時間を制御する複雑機構のひとつです。通常の時刻表示に加え、任意の時間を測定できるストップウォッチ機能と途中計時(ラップタイム)を計測できる機能が備わったメカニズムになります。計測前はクロノグラフ秒針とスプリット秒針が12時位置で重なる形で停止しており、ストップウォッチ機能を作動させると2本の針が重なったまま同時に進みます。スプリット秒針専用のプュシュボタンを押すとその瞬間にスプリット秒針のみ停止し、ラップタイムを読み取ることができます。再度プッシュボタンを押すと、前進するクロノグラフ秒針に瞬時に追いつき、次のラップタイムを計測できる準備が整います。このような経過時間の測定を機械式腕時計という狭小スペースで実現するには精度と設計の両面にておいて高い技術力が要求されます。特にデジタル時代の現代において機械的な記憶装置が内蔵されていることは、天才時計師の英知と情熱の賜物です。