FRANCK MULLER GENEVE
F R A N C K
M U L L E R
G E N I U S

FRANCK MULLER GENIUS

フランク ミュラーという自らの名前を冠したブランドを創設し、取り組んでいくことにしたのは、1992年です。それまでは、特別な愛好家のために、とくに複雑な機構を備えた唯一の腕時計だけを製作してきました。ブランドになってからは、フランク ミュラーに関心があり、待ち望んでいる、腕時計が好きな一般の愛好家たちのために提供していくのです。ジュネーブの時計学校を首席で卒業したとき、すでに自らのブランドをつくることを決めていました。

FRANCK MULLER Sign
Franck Muller - Genius
トノウ カーベックス

「あのトノウ カーベックスも、ある美しい女性からの挑発を受け、創作意欲を刺激され、オリジナルのデザインとして短時間で完成させました」

断言しますが、人は、ユニークであるべきだと思います。だから、ユニークな人のために、ユニークピースをつくるよう心掛けてきました。たとえば、こんなユニークピースがあります。いまや、ブランドの顔ともいうべきモデルであるトノウ カーベックスですが、ある女性のために製作したものです。世界初の複雑時計ばかりをコレクションしていた、あるイタリア人実業家の奥さまです。誰もが振り返るほど美しい方で、とても聡明な女性でした。ある日、奥さまから、「主人は、あなたのことを天才時計師だと言っていますが、古めかしいラウンド型ケースではなく、あなたが手掛けたオリジナルデザインの腕時計ならば手に入れたい」と挑発されたのです。自動車やカメラのデザインを手がけるほどデザイン好きですから、創作意欲を刺激されました。おおいに奮闘し、短時間で完成させたのが、正式には、CINTRÉE CURVEX/サントレ カーベックスと呼ぶ、トノウ カーベックスです。すべてのケース側面を3D曲面で構成したオリジナルですが、同時に、視認性を考慮し、時刻を読み取りやすくしたスタイリッシュなビザン数字もデザインし、初登場させました。この組み合わせは、その後、ブランドをスタートさせるタイミングで、コレクションに加えたのです。

FRANCK MULLER
FRANCK MULLER プライベート空間

遊び心の溢れた作品たちは、遊び心の溢れたプライベートな空間から生まれたのだろうか。

絵画でも、彫像でも、オブジェでも、アンティークを含め、コレクションは膨大な数になる。

FRANCK MULLER コレクション

「ブランドを創設した1992年、
世界に先駆け、東京の青山に、ブティックをオープン」

フランク ミュラーという名称は、世界的なブランドとして知られています。しかし、自身の名前を冠にしている個人からすれば、とても不思議な感覚です。ブランドを起ち上げてから、一個人とブランドが、あるときは別々に、またあるときは一緒に動いているからです。個人的には、フランク ミュラーというブランドは、ブランドではなくメゾンと呼ぶべきだと考えています。メゾンであれば、個人がいなくなっても、いろいろなノウハウが継承されていくはずです。ベースとなる、複雑な機構、ケースや文字盤のデザイン、存在を感じさせる雰囲気まで、何世代にもわたって引き継がれていくはずです。振り返れば、ブランドを創設して30年以上が経過していますが、大きな節目となったのは、1992年、世界に先駆け、東京の青山にブティックを誕生させたことです。このブティックを誕生させたことがきっかけとなり、フランク ミュラーという名称が広く知られるようになり、いろいろな意味での躍進が開始されました。個人であるフランク ミュラーにとっても、ブランドでありメゾンであるフランク ミュラーにとっても、いつまでも日本への熱き想いを持ち続けていきたいと願う気持ちは、容易に理解していただけると思います。