The Time for Two フランク・ミュラーだけの、贈り、贈られる喜びがある。
CINTREE CURVEX:誓い合った二人だけの、永遠のトノウ カーベックス。
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夕方、とても爽やかな感覚に包み込まれた。いつもの海の香りを含んだものではなく、都会の喧噪をタップリと集め、ビルとビルの間を流れていた。それでも、爽やかに感じることができたのは、これから始まる時間が、二人にとって特別な意味を持っていたからではないだろうか。

気象予報では、熱い陽射しが遠慮なく降り注ぐ、とキャスターが伝えていた。しかし、薄暮が迫る今ごろには、ジャケット姿でも快適であった。彼女も、高いヒールで、颯爽と脚を運んでいる。目指しているのは、こんな節目のタイミングで選ぶ、とっておきのレストランである。

二人だけの、特別な乾杯。ごく自然に、お互いの口からこぼれ出た心躍る言葉が、思いのほか強く響きわたり、過ぎ去った25年間を鮮やかに思い起こさせてくれた。悲しみはもちろん、怒りを覚えたこともあったような気がする。しかし、この日が来ることを密かに期待もしていた。

忘れ去りたいことも憶えているな、と振り返りながら、手を取り合い前を向いて歩いてきた。それに、長い年月を経て、今や、絶妙なコンビネーションをみせる仲間であり、誓い合った二人だ。もちろん、特別な日をスタートラインにし、さらなる永遠の到達点を目標にしたい。そのために、ペアで選べるフランク ミュラーのトノウ カーベックスが、さり気なく、いつになくスタイリッシュな彼女と彼を見守ってくれている。

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CINTRÉE CURVEX

トノウ カーベックス

フランク ミュラー自身が創作した腕時計ケースが、独特のフォルムを持ち、代表作のひとつでもあるトノウ カーベックス。おかげで、フランク ミュラーらしいペアを満喫。

トノウ カーベックスが誕生した物語は、フランク ミュラーが、まだ20代の若き独立時計師の頃まで遡ります。そのとき、オーダーメイドを受けた1本の腕時計のために、彼自身のオリジナルとして創作した、世界初のフォルムです。ユニークであるばかりか、立体的なケースデザインは、発表されると同時に、ヨーロッパの腕時計愛好家たちを中心に注目されました。1992年、フランク ミュラーがブランドとしてスタートした後にも、トノウ カーベックスは、フランク ミュラー自身の名声とともに、世界中を席巻し続けています。

FRANCK MULLER Story
“時の発想”から感動を受け、感動の連鎖を繰り返す。
FRANCK MULLER Story 01
パーペチュアルカレンダー

パーペチュアルカレンダー

グランドコンプリケーションと呼ばれる、超複雑な機構を搭載した機械式時計があります。フランク ミュラーにとってのグランドコンプリケーションとは、パーペチュアルカレンダー、トゥールビヨン、そして、ミニッツリピーターといった複雑機構を搭載したモデル、あるいはこれらの機構の幾つかを複数搭載した腕時計を指します。1983年、それまで複雑機構といえばポケットウォッチ/懐中時計に搭載するための機構であると考えられていましたが、フランク ミュラーは、複雑機構を腕時計に搭載するという思いきったコンセプトを打ち出し、時計の世界を驚かせたのです。

FRANCK MULLER Story 02

ご存じのように、1日の平均的な長さは、24時間ではありません。そのため、1年も365日ではなく、365日と5時間49分です。この時間の超過分を補正し、1年の長さの偏りを解消するため、4年毎に閏年(うるう年)を設定。1582年、ローマ教皇グレゴリウス13世が、それまでの暦の改暦を命じ、閏年を置くことで精度を向上させたのです。グレゴリウス歴は、現在でも、太陽暦によるカレンダーとして世界各国で用いられています。

フランク ミュラーの手掛けるパーペチュアルカレンダーは、西暦2100年までのカレンダー=グレゴリウス暦を正確に表示できるよう、大と小の月はもちろんのこと、4年に1度の閏年まで、機械式のムーブメントに完璧に組み込まれています。この超複雑な機構を備えた腕時計は、人が時を知るうえで、最小単位である秒から最大単位の年まで、すべてを完全無欠に内蔵し、さらに月齢を知らせるムーンフェイズまで表示することができるため、まるで腕時計のなかを小さな天体が運行しているかのようです。

1989年、トゥールビヨンにミニッツリピーターとパーペチュアルカレンダーという複雑機構を組み合わせた、世界初の1点製作モデルを発表。引き続き、1992年にも、一定の時刻ごとに鳴るグランドおよびプチソヌリー、現在の時刻を1時間・15分・1分単位で鳴らすミニッツリピーター、そして、パーペチュアルカレンダーを搭載した世界初の1点製作モデルを発表。このモデルは、1995年にはトゥールビヨンを、1998年にはクロノグラフ、また、ミニッツリピーター用とムーブメント用にそれぞれパワーリザーブ・インジケーターを搭載し、進化させてきています。

FRANCK MULLER Story 03
FRANCK MULLER Story 03
FRANCK MULLER Story 03

それぞれの年代に話題を集め、究極の機械式時計として、フランク ミュラーの実力と名声を確実にしてきたグランドコンプリケーション。なかでも、月の名を表示する1年で1周する歯車や、4年もの時間をかけて1周する閏年の歯車など、無限の宇宙を連想させる機構を搭載したパーペチュアルカレンダーは、トノウ カーベックス、ロングアイランド、ラウンドという、現在の各モデルにラインナップされています。

フランク ミュラーは、複雑な機構を創造しながら、同時に、時の支配から解放するための“時の哲学”を提案し、複雑機構を手掛けているのです。

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(さらに、次回へ続きます)

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