The Time for Two
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積極的だったのは、彼女かもしれない。24時間、都会の喧噪に浸かり、二人とも引っ掻き回され、すっかり埋もれてしまいそうになっていたとき、思い詰めた表情の彼女の口から飛び出した言葉は、思い切って都会を離れる提案であった。

海か、山か。これから過ごすための舞台が、ほぼ同時に、二人の気持ちを駆け巡り、交錯したのは、偶然ではなかった。しかし、あの潮の香りや、潮騒の響きが、たやすく迷いを吹き払ってくれたのだ。毎日でも、海の存在を感じながら過ごしていたい。そう口にしたのも、彼女だったかもしれない。

海を眺めながら、暮らし続けたい。誰でも望み、憧れるが、キッカケは身近なところにあるような気がする。小さな幸せを手にするためには、たくさんの努力をしなければいけないときもある。気づかせてくれたのも、海そのものである。

太陽のある昼間は、半袖のTシャツ1枚だけで過ごすこともできるが、太陽の高度が落ち、わずかに残された煌めきが海面で踊り始める頃には、コットンの長袖が欲しくなる。思い切って、海辺を求めてきた二人の袖口では、フランク ミュラーのトノウ カーベックスが、温もりまで伝えてくれる。

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トノウ カーベックス

トノウ カーベックスの立体的なフォルムは、独自の3次元曲線による、3本の曲線の完璧なバランスが生み出す。ひと目でフランク ミュラーだと感じさせる、魅力的なペア。

独特のフォルムで魅せる、トノウ カーベックス。フランク ミュラーでなければ決して発想できなかったケースデザインは、ケースを形づくる3本の曲線の軸が、球面上の1点に集まるポイントを見つけだし、しかも、それぞれの曲線が完璧な均衡を保つよう緻密な計算が繰り返されています。おかげで、20世紀のアールデコ様式の典型的なデザインを蘇らせつつ、現代のスタイリッシュな感覚をも併せ持つことに成功。もちろん、アヴァンギャルドな文字盤の存在も、フランク ミュラーらしい個性的な表情を際立たせています。

FRANCK MULLER Story
“時の発想”から感動を受け、感動の連鎖を繰り返す。
FRANCK MULLER Story 01

フランク ミュラーの腕時計の真髄は、実は文字盤にある、と言っても過言ではありません。もちろん、搭載する超複雑機構、遊び心に溢れた時間の表示方法、ユニークなデザインなど、フランク ミュラーの魅力を語るための機能や性能、美しさなどは、語り尽くせないほど溢れています。しかし、文字盤づくりへの彼の情熱も、彼自身の言葉からも伺い知れます。

「ビザン数字が、私のところへやってきたのは、1986年のことです。人が時計を見るとき、最初に何をするかというと、時間を読み取ります。そこで、眼鏡を掛けなくても時間を読めるようにするアイディアが、最初に浮かびました。私が考える腕時計のインデックスは、とても大きな数字になっています。“時間”をできるだけ読み取りやすくするための結果です」

「大きな数字は、過去に流れていった時間を、それから、未来に向けて流れていく時間を、シッカリと読み取ることができるようにしたいという、ある意味、より時空を超えた哲学をも含んでいるわけです」

フランク ミュラーの文字盤は、スイスの時計づくりにおける、高品質で伝統的な技法であるエネメル技法を採用し、製作しています。実は、最初に発表した腕時計から、すでにエナメル技法を採用しているのです。

「また、1991年、初めて日本に行ったとき、漆の技術を学びました。何層にも塗り重ねていく漆の技術を応用することで、今では、フランク ミュラー コレクションの約90%に、この高度な技法を採用しています。この技法は簡単なものではありませんし、時間がかかります。1回塗ってから乾燥させ、その上に塗り重ね、何度も繰り返します。膨大な時間はかかりますが、丁寧に時間をかけることで、文字盤に深みが出るためです」

文字盤のため技術の組み合わせは、全部で約60工程ほどです。そして、エナメル技法を使うメリットは、さまざまな技を併用することで、ダイアルの深みが増し、宝石のような綺麗な輝きが生まれることでもあります。

“時”には、限りがない。“流れゆく時間”への想いが、“時”を手に入れようと考え、この素晴らしい世界を創り上げているのです。

「時間というのは、あくまでも、各個人の一人一人がもっている概念だと思います。簡単な例でいうと、子どもの頃は、1日単位で時間を計っていました。1週間なんていう単位は、長すぎて耐えられないぐらいでした。ところが今では、“1日”とか“1週間”単位ではなく、“1ヶ月”単位で歳をとり、ひとつの季節が、どんどん移り変わっていくような感覚です」

「つまり、時間というものは、それぞれ個人的なものであって、それぞれの人、モノ、生活によって、過ぎていく時間の感覚も異なっています。そういった人々が使うための“時計”というものを、私は創っているのです」

「人にとっては、過ぎゆく時間というものの、長さ、短さ、というものが異なります。しかし、私は、時計師として、この過ぎゆく“時間”というものを無駄にして欲しくないのです。自分の持てる、自分だけの“時間”というものを大切にして欲しい。そして、その“時間”が過ぎていくことによって、もっともっと自分自身が充実して、もっともっと心地良くて、結果として、ああ良い人生だったなと、皆さんに思って欲しいのです」

フランク ミュラー自身の言葉からも、彼が発想する腕時計が感動を生み出し、感動の連鎖が繰り返されることを願っていることが伺い知れます。

Franck MULLER
フランク ミュラー氏のインタビューより


FRANCK MULLER Story 04

*フランク ミュラー氏のインタビューは、YouTube でも、視聴していただけます。

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